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その30:A-ONEビル東側
主 の い な い 玉 座
Patrick Vilaile
copyright:photo byS.Anzai
 A-ONEビルの東側の植栽内に鉄でできた椅子が置いてあります。実際に人が座ることを考えるとちょっとおおぶりな椅子で、「玉座」と考えたほうがいいかも知れません。椅子の背には不気味な目玉模様がつけられています。
これは、ハイチの芸術家・パトリック・ヴィレールさんの「人間肘掛け椅子」という作品です。ヴィレールさんは、絵画・彫刻・陶芸など、美術のさまざまな領域で活動し、特に陶芸ではハイチで指導者的立場にいる人です。
玉座としての椅子の作品は、人間が人間の上に君臨する「権力」の象徴であり、かなり批判的な意味も持っています。しかし、ファーレ立川に設置された椅子は、その強力な視線で街を外敵から防ぐ毘沙門天や仁王様のようなまもり神的存在になりました。


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