どうしても初後亭を開店しなくてはならない。

現在、都市部に限らず農業の危機が叫ばれています。それは、後継者に恵まれずに来た結果、
土地を耕す人が居なくなってしまうと言う危機感です。

では、なぜ後継者がいないのでしょうか?少子化が原因かもしれませんが、それ以前に農業が
機械化されても変わらない体質というものがあるのからではないでしょうか。

一生懸命生産し出荷しても、全国一律的な市場価格に左右され、出荷までどんな手間や材料
費、機械設備費がかかっても、どんなに新鮮で美味しくても、全国で決められる市場価格それ
以下の値段なのです。ひどい場合、耕作面積の広大な外国とも価格で競わされることになりま
す。

そういった状況では、一般の農家に「がんばろう」という気持ちが失せてしまい、後継者が少
なくなるのも頷けます。

では、どうしたらいいのでしょうか。

その答えのひとつは農業に付加価値がつけられないかということです。

布はそこにあっただけでは、メーターあたり何円という、ただの素材でしょう。でもそれを
切ったり縫ったりすることでメーター当たりの値段では考えられない値段の着物や洋服になる
のです。

また、一方、消費者としての私たちは農家で生産したてのものを食べられないかと考えていま
す。例えば、農家直営の「お握り屋さん」や「お弁当屋さん」「手焼き煎餅屋さん」などが
あったら美味しそうです。なぜなら使用している食材が新鮮だったり、銘柄が「信頼がおけそ
う」だからです。

ひるがえって、わが街あきる野を考えるとき、あきる野の農産物をそのまま食べさせてくれる
施設や料理店は1軒もありません。

農産物に「料理するという付加価値」を付ける場として、消費者が望む食材を使った料理店と
して、私たちは初後亭を開店しなければならないと思います。