四国巡り一人旅(高知編T) 連載第6回

3区 保科 紀一

 

9日目昨夜は足のほてりと車の音とでなかなか寝付かれなかった。

今日はいよいよ室戸岬 どんな場所なのか楽しみです。

730分出発。少し歩いたら 何かおかしい 足が重い。昨日の無理がたたったのかな、でも今日は約24q比較的近いのでゆっくり歩いても4時頃までには宿に着けるだろう。天気もまあまあだし のんびり行きましょう。

夫婦岩を過ぎ 椎名漁港まで1時間、5分ほどの休憩 ちょうど煙草一本吸い終わります。三津漁港あたりでさらに1時間 また5分の休憩を取ります。何回か休憩を繰り返し、やっと室戸岬に着きました。時間は1140分、ここでお昼にします。今日は宿の「お接待」で頂いた「おにぎり」です。沢庵とこぶの佃煮が付いていました。

せっかく来たのだから少し探索をしようと歩いて行くと銅像が立っている。誰の像かと思ったら「中岡慎太郎」の像でした。なぜここに中岡慎太郎が立っているのかと不思議に思いながら能書きを見ると 桂浜の「坂本龍馬」の像と向き合っているらしい。

昼食も終わったし、寺へ向かいます。寺は崖の上 食後にしてはきつ過ぎるかな、なんて思いながら登りにかかります。汗をかきかきやっと到着「最御埼寺(ほつもさきじ)」です。古い山門をくぐると正面に本堂がありその左手前に太子堂があります。水屋で手を洗い 口をすすぎ ろうそくと線香をあげ 覚えたての「般若心経」を唱え 納経帳に納経してもらいます。やっと24番まで終わりましたが まだまだ先は長いです。

次は25番「津照寺(しんしょうじ)」ここから約7q 2時間程で着ける、がんばろう。ここからは車道を下り55号線に沿って歩きます。230分頃やっと到着、と 見ると本堂は急な階段を登った上にあるではないか。また一汗かくようです。ひととおり終わり、今夜はこの近くの宿に泊めてもらいます。

タ食時 別のテーブルにいた家族連れの男性が話しかけてきた『どちらのお寺さんですか。』の問いには『はっ』と言ったきり次の言葉がでなかった。

10日目 今日は30qを少し越える距離になりそうです。

7時に宿を出る。しばらく歩いたところで お婆さんにあいました。挨拶をして行こうとしたら、お婆さんが『お接待させて下さい』と言う『ありがとうございます。』と言ったら『私は、今日旅行に行くので何もないんですが』と言って飴を3個頂きました。(そうか 四国の人達はたとえ少しでも自分が持っている物を接待してくれるのか)と思い涙が出そうになった。

お婆さんと別れ26番「金剛頂寺(こんごうちょうじ)」へ向かいます。この寺も山の上にあります。今日も山登りが待っています。県道を歩き 遍路道に入って30分程登ると寺に着きました。経をあげ納経します。ここからは山を下り旧道を55号線にそって歩き27番の「神峯寺(こうのみねじ)」に向かいますが、寺までは30qあり途中で1泊するようです。奈半利(なはり)・野田の町々を通過し、安田町に入ります。ここは神峯寺のふもとの町で唐浜(とうのはま)と言う町です。今日はここに宿を決めました。今日も疲れました。                                    つづく