プロローグ 発見・発掘 復元・命名 棲息時代 現  在
プロローグ
今から500万年前の東京湾は奥多摩の山すそから埼玉県の小鹿野、皆野、長瀞、寄居付近まで食い込んでいました。
ある日、太平洋にクジラの群れが現われ、好物の小魚を追って悠然と泳いでいました。 その中の一頭がなかまとはぐれ湾内深くと入り込んでしまいました。
そこに現れたのが太古から『海のギャング』ホオジロザメ達でした。
 気がついたクジラは沖合いに去った仲間のところに一目散の帰ろうとしたが、そこは『海のギャング』ねらった獲物を逃がすわけがなく、クジラはただ、奥多摩の海岸めがけて逃げることしか出来なかった。やがて、浅瀬となり波打ちぎわとなりとうとう勝負がついた。
 ホオジロザメ達はクジラめがけて飛びかかり、その鋭い歯を左の第一肋骨へ食い込ませた。肉を裂き、食いちぎりその歯の1本はそのまま肋骨に残るほどのすさまじさでした。次から次ぎとホオジロザメ達の攻撃は鋭く、激しかった。このクジラが息を引き取るまでものの数十分とはかからなかった。
 やがて、クジラの残骸は少しずつ、砂に埋もれ、山から流されてきた土砂に、しだいに埋まっていきました。気の遠くなるような長い眠りにつきました。

先史時代の秩父・多摩地方の想像図(二千数百万年前)